こちとら店長やぞ!
旦那側の親戚の集まりでのこと。
旦那の親戚たちは、私がスーパーで働いていることは知っていた。
でも、まさか店長にまでなっていたとは、思いもしなかっただろう。
そもそも、昔ながらの考え方の人たちで、嫁という立場をどこか下に見ているようなところがある。
そんな親戚の集まりで、ひとりの人が私にこう言った。
「ほら、この人もどこそこのスーパーで働いてるのよ。パートでね、お惣菜のところだったかしら。あなたと同じだわね」
ん?
同じ?
いや、確かにスーパーで働いているという点では同じだけどさ。
こちとら店長やぞ!!
と、心の中で叫んだ。
別に店長だから偉いと言いたいわけじゃない。
ただ、あの頃の私は、店長という肩書きを押し付けられ、毎日あれこれ責任を背負わされていた。
人員のこと、売り場のこと、お客さんのこと、クレームのこと。
何かあれば店長。
おまけに、ボス猿おばさんからは、何かあるたびに店内放送で呼び出される。
呼ぶ、呼ぶ、呼ぶ!!
また私かい!!
そんな毎日だった。
だからこそ、思ったのだ。
いやいや、背負ってるものが違うんだわ!!
もちろん、親戚の人はそんな事情など知るはずもない。
私がどんな立場で、どんな仕事をしているのかなんて、興味もなかったのだろう。
ただ「スーパーで働いている嫁」。
それだけの認識だったんだと思う。
それにしても、よりによって店長を押し付けられていた時期に、そんなことを言われるとは。
今思い出しても、何とも皮肉な話だ。
そもそも、私だって店長になりたかったわけじゃない。
できることなら、あんな肩書き、さっさと返上したかった。
なのに、こんなときだけは心の中で、
「こちとら店長やぞ!」
なんて思ってしまう。
我ながら勝手なものだ。
でもね。
あの頃の私には、それぐらい言わせてほしかったのよ。
